勉 強 法 の 真 実


勉強法について、学年別に発達段階を追いながら、真実であると信じている持論を書きます。

 

小学生の勉強法

私は、小学生は遊びこそが勉強と信じています。
学校帰りに道端で何かを発見し、食い入るように観察したことや、多少の危ない経験や怪我、真っ暗になるまで外にいたこと、けんかしたこと、仲間はずれにされたこと、意地悪をしてしまい後悔したこと、夕焼けをきれいだと思ったこと、雨粒を飽かずと眺めていたこと、などが、後々かけがえのない財産としてその子の中に蓄えられることでしょう。
いい子である必要はまったくありません。
“いい子”とは、大人の言うことに反抗せず、危険なことはせず、時間になればまっすぐ家に帰り、失敗せず、一定時間机に向かう、といった子でしょうか。
全身を使ってモノを覚えるべき時期に、学力よりも感情が発達するこの時期に、紙からではなく聞いて、見て、触って実感して覚えるこの時期に、なにさらすんですか? 
大人の言うことに理不尽を感じ、危険を身をもって体験し、家より外が楽しく、失敗をたくさんし、勉強はできるだけしたくない。
でも料理をしたがり、親と出かけたがり、興味のあることに限って知りたがる。
それが正しい発達を遂げた子供です。 確かにスポーツは、一流になるなら小学校から始めなければならないでしょう。
しかし勉強は、とくに机に座ってする勉強は、どんなに早くても4年生からでいいと思います。
私は塾などに入れるのは、早くても5年生の後半でいいと思っています。
なぜなら、その頃には遊びや読書(図鑑や漫画も含む)で得た知識をかなり持っていて、抽象的思考も少しずつできるようになり、じっと座るという忍耐力もつく年頃だからです。
加えて学校では算数が難しくなり、6年生になったら、中学生になったら、という意識も芽生え始めるからです。
では、小学生が、どのように机での勉強を覚えていくかです。

小学校低学年の勉強法

低学年のうちは、机に向かう勉強の必要はまったくありません。
一緒に遊んであげることが一番です。
低学年の子とは、一緒に図鑑やテレビを見たり、虫を取ったり、トランプをしたり買い物をしたりして、子供が興味を持ったことにとことんつきあってあげましょう。
それが最善です。

でも気になるのは、子供が学校の進度に対し少し遅れているかな、と感じるときです。
詳しくはいずれ述べますが、心構えとしては、親御さんの出番です。
他の誰に任せてもうまくいかないでしょう。

低学年で勉強をさせたい場合、パズルのようなものが最適です。
パソコンやゲームは、どちらかというと遊びと定義します。
いきなり国語の文章題や算数のドリルは、習慣としてはいいのでしょうが、子供が興味を持たない限り学力は発達しません。
要は、強制してはいけないのです。
強制しないと勉強しないのであれば、無駄です。
学校の宿題などどうしても必要のあるときは、親の目の届くところで、子供がすぐに聞けるような体制でやらせるといいでしょう。
そのうちノートに落書きを始めるはずですが、小学生ならご愛嬌。
一緒にお絵かきを楽しんでください。
国語の文章を一緒に音読したり、算数の図形を一緒に書いたりしていれば、学力は伸びるはずです。
こちらも詳しくは各論に譲ります。

小学校4年生の勉強法

4年生になると、中学受験塾が本格的に始まる時期とあって、どうすべきか迷う親御さんも多いと思います。
受験するなら4年から、と言われますが、果たしてそれが真実かどうかはわかりません。
4年生は、脳が抽象的思考になる前の段階ですが、分数を本格的に学習できない段階では、進学塾では特殊算をメインに扱うはずです。
それを面白いと思えれば別ですが、大手進学塾では解法(公式)丸暗記型の教え方が多く、思考力を付けることには決してなりません。
しかも解法丸暗記型の勉強は、ちょっとひねるとたちまちできなくなるほか、大学受験においては弊害となります。
大学受験は解法丸暗記では限界があるからです。
また、御三家のような中学を受験する場合、解法丸暗記では絶対に絶対に対応できません。
さらに、4年生や5年生のうちは、解法丸暗記でも大量に勉強しているといい偏差値が出ますが、6年生になるとガタンと成績が落ちます。
2年間勉強してきたことが間違っていたと、そこで初めて気づくことになります。
かわいそうですね。

4年生では、国語や理科などに興味を持たせるよう、図鑑や実験(チャレンジなどについているもの)や教育マンガ(ドラえもんも教育マンガです)や「はだしのゲン」「はいからさんが通る」「三国誌」などの歴史的マンガはいかがでしょうか(例が古いですね・・・)
それでいて、学校の勉強が簡単すぎてつまらないようであれば、5年生から塾を考えてもいいのでは?
詳しい勉強法はまた書きますのでお待ちください。すみません。

小学校5年生の勉強法

5年生になると、学力が伸びる子と、つまずく子が急にはっきりします。
学校でも、あいつは勉強ができるとか、中学受験をするんだとかいう話題ものぼります。
伸びる子は勝手に伸びるからいいのですが、ここでも「つまずいたかな?」と思ったときにどう対処するかが肝心になりますね。

ここで、先ほどから強調している「一緒に」をキーワードにして考えてみましょう。
小5くらいから、早い子は反抗期が始まるし、反抗まではいかなくても親のことをよく観察するようになります。
今まで絶対的な存在だった親が、大人の中の一人に変わるときです。
そんな子の前で、お父さんはだらだらと休日を過ごし(疲れてくたくたで休んでいるのに…)、お母さんは近所の友達とおしゃべりばかりしていたら(近所づきあいってすごく大変なのに…)、子どもはどう思うでしょうか? 
「大人はいいよな。いくら休んでも文句を言われなくて。大人はラクだよな。」と思うことでしょう。
いくら「勉強しないと後で大変よ」と言われても、全然説得力がありません。
親の背中を見せるのは難しいのですが、一緒に悩んであげることは可能だと思うのです。
ここでも「一緒に悩んであげる」がキーワードでした。
詳しい勉強法はまた書きますのでお待ちください。ほんとすみません。

小学校6年生の勉強法

6年生になると、勉強の得意・不得意がはっきりして、中学に入ってからの成績も予想できるようになります。
ただ、小学校の成績と中学の成績との関係には、子供も親御さんにも勘違いしている点がありますので、少々考えを述べます。

6年の時点で、成績が「中の上くらい」、ドリルや業者テスト(比較的易しい)が「70〜80点」だと、中学では5段階で「3」です。
小学校の成績表の3段階評価ではなかなか正当な評価が難しいのですが、各教科で◎(よくできている)が2つあって、ドリルや業者テストで「90〜95点」で中学で「4」、オール◎で、よほどのミスをしない限りテストやドリルでは「いつも満点」でかつ、中学でちゃんと勉強して「5」というのが、経験から読み取れる相関関係です。
テストが60点以下で、成績表に△があると、中学では相当苦労するし、勉強が面白くなくなると覚悟してください。
このことからもわかるように、ドリルや問題集などで「60点台以下」か「70〜80点台」か「90点台」か「いつも満点」かで、中学に向けてのおおよその予想ができます。

ここで、よくあるのですが、勘違いなさってる方もいらっしゃるでしょう。
「60点台」なら「3」が取れるのではないか? 
「70〜80点台」なら「4」なのではないのか? 
「90点台」なら「5」を取れて当然ではないのか? 
確かに、現在は絶対評価なので、中学によってはその通りになるでしょう。
しかし港南台一中など評価が厳しい中学では、これ以下のケースもあります。
運に期待するより、危機感を持つほうが得策です。
ではなぜ、中学へ入ると評価が下がるのか。
それはテストの平均点が下がるからです。
中1の最初のうちはそうでもないのですが、中1の後半くらいから、小学校のときより10点から20点くらい下がると思ってください。
中学の評価を単純にすれば、テストで90点以上が「5」、80点以上が「4」、60点以上が「3」、40点以上が「2」、30点以下は「1」となります。
小学校で「60点台」なら中学では40点台、「70〜80点台」なら中学では60点台、「90点台」なら中学では80点台になります
すると思ったような評価が得られず、「小学校のときはできたのに」「うちの子は勉強をサボっている」という勘違いにつながるわけです。
決して出来なくなったわけでもサボっているわけでもなく、点が取りにくくなっただけなのです。
詳しくはいつか・・・すみませ〜ん。

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