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国語(現代文)の正体とは?
前頁のセンター2003年と、下の問いを比べてみてください。
問い:傍線部「a+b=c+d」とあるが、これの説明として最もふさわしいものはどれか。
1、 a=b+c+d
2、 a+b=c×d
3、 2(a+b)=2(c+d)
4、 2(a+b)=3(c+d)
5、 a×b=c÷d
現代文の問題も、この等式の問題とどこも変わらないのです。
もう少し複雑にすると、
問い:傍線部「a+b=c+d」とあるが、これの説明として最もふさわしいものはどれか。
1、 b=dのとき、a≠c
2、 b=d=0のとき、a÷b=c÷d
3、 m(a+b)=mc+md
4、 2a+b=2c+d
5、 d=0のとき、b−a+c×d=0
って感じですかね。
一般的には「読解力」「筆者のいいたいこと」「論旨」「ながれ」「キーワード」などが大切だと言われ、問題文の読み取りが大切だとされています。
しかし。
長い問題文を読みながら指示語・接続語に注意し、類義語(言い換え)を見極め、段落ごとに内容を追って、段落ごとの結びつきを考え、筆者の論理展開を自分のものとする、なんていうことが最初からできるわけがないでしょう?
なんでこんな難しいことを最初から目指すんですか?
もうひとつ。 問題文を読めれば、問いが解けるんですか?
問題文なんか易しくても、難しい問いなんていくらでも作れるんですよ?
「読めた、わかった」と思って問いに挑んだら、正解率半分以下だった、なんてことはないですか?
そういう生徒をたくさんたくさん見てきて、その一人ひとりに教えてあげたかった。
しかし、聞く耳を持たない生徒はいつまでもできませんし、国語(現代文)の授業をとってくれなければ教えることもできません。 「論旨」ばっかり追っていて、ついに成績がまったく上がらなかった子をたくさん知っています。ついに彼らは私のアドバイスを聞いてくれませんでした。
逆に私の言うことを聞いてくれた子、国語を授業として取ってくれた子は、みんな驚くほど伸びました。
私が長年指導していて思うことは、みんな正しい勉強方法を知らないということです。
国語(現代文)は、問いを解く力が一番大切です。
問題文を論理的に読み取る力(読解力)はあくまでも最終目的です。 読解力は問いを解きながら身に付けることが望ましいのです。
選択肢を何となく選んでいるうちは(こんな子が圧倒的多数なのですが)、どんなに読解力を付けようとしても国語(現代文)の成績は伸びません。
これは、10数年間、何千人という生徒を個別で見てきたからこそわかります。 国語と英語ばっかり指導してきたからわかります。 問いを正しく解かなければ、国語(現代文)ができるようになりません。
だって、読解力さえつけばいいのなら、問いなんていらないじゃないですか。 問いなんてやらずに、問題文だけ読む訓練をすればいいじゃないですか。 でもそうではないですよね?
国語(現代文)の最終目的は何ですか? 問いを解いて正解をもらうことでしょう?
だったら問いを解く訓練を、一番最初にやりましょうよ。
あなたが小説家になりたいのなら別です。 たくさん読解してください。
しかし入試のために国語(現代文)を勉強したいのなら、挫折しにくく必ず効果のある「問いを解く」方法を試してほしいと思います。
私は断言します。 今の横浜トータルアカデミーで国語(現代文)の授業は正しい。 なぜなら、成績が伴っていいるからです。 今現在、国語(現代文)を授業として取っていただいている方には、全員ご満足いただいていると確信しています。
しかしこのことをホームページで伝えるのは難しいと思いました。 私にもっと時間があれば、数題の入試問題を「実況中継」したようなテキストを作って公開したいと思います。 できるだけがんばりますので、もしその日が来たら、みなさんに評価いただきたいと思います。
ただし、受験に際してはデジタルに問いを解きますが、それ以外の時には国語に興味を持てるに越したことはありません。 小中学生には読書や作文も大切だと思います。 国語に興味も欲もない生徒には興味か欲を持ってもらわなければなりません。 また、多感な時期に感受性を豊かにすることには価値があるでしょう。
しかし、みなさんご存知の通り、国語は学校の授業だけではテストができないんですよね。 文科省が悪いのか教師が悪いのかテストが悪いのかは別にして、学校の授業が受験指導でないことは明らかです。 また、読解力主体の受験指導で伸びない場合、別のアプローチが必要なことはわかっていただけたかと思います。 このアプローチこそ、「人の行く 裏に道あり 花の道」だと思います。
最後に。私が最も大切だと思う国語(現代文)の力は、決して論理ではなく、言い換え(数学でいえば式の変形、代入)だと思います。
言葉の言い換えがわかるほど国語(現代文)がわかるし、読書を面白いものとすることができます。
「ここでこの言葉を使うのか〜、なるほどな〜」なんて思いながら、今の私は本の虫となっています。 若い頃読まなかったことを、実は後悔しています。
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